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最初の作品は、チューリップとユーカリ、そしてトンボを透明感と光にあふれた表現で描き出します。あらゆるディテールを緻密かつ精巧に再現し、まるで時が止まったかのように、生命が誕生する瞬間を永遠に留めます。
2種類の植物の茎にはダイヤモンドがパヴェセッティングされており、繊細な花や葉の表現にはホウケイ酸ガラスが用いられています。その精緻な作りは、メゾンのクリエイティブ・スタジオならではの技術によるものです。メゾンの職人たちは、自らガラス職人の技術を習得し、素材をわずか2ミリという極限の薄さに加工することで、作品の儚いまでの繊細さを実現しました。
植物の陰には、ダイヤモンドとホワイトゴールドで仕上げられたトンボが、そっと身を潜めています。その翅はサファイアガラスとマザーオブパールを重ねることで、自然な虹彩を再現。この小さな生態系を支える花器も、ホウケイ酸ガラスを手作業で加工し作られています。
ユーカリはブローチやヘアジュエリーとして、チューリップはブローチとして、そしてトンボはイヤリングとして着用することができます。




1878年のパリ万国博覧会でメゾンがグランプリを受賞したアザミのブローチから始まり、メゾンの伝統に深く根ざす野生のアザミの静かな強さを、柔らかなホワイトのトーンで表現する作品。
アザミの野性的な美しさを表現するため、トゲのある花冠はバイオ由来樹脂を用い、高解像度3Dプリント技術によって作られました。この素材はこれまでハイジュエリーに用いられた前例が無く、メゾンの職人たちは新たな課題に挑むことになりました。
ゴールドなどメタルの台座(フレーム)が無いため、従来の方法ではダイヤモンドをセッティングすることができないのです。そこで彼らは「クチュールセッティング(couture setting)」という画期的な技法を開発しました。アザミの表面の微細な凹みに800石以上のダイヤモンドを手作業で縫い込むという手法です。アザミの茎、トゲ、葉と同様にカブトムシもホワイトゴールドで形作られ、ダイヤモンドをあしらった上にホワイトセラミックコーティングが施されています。作品はホワイトコンポジット素材で作られた花器におさめられています。
大きなアザミは取り外してブローチとして、あるいは(クロスボディ コードを取り付けることで)クロスボディジュエリーとして着用可能なマルチウェア作品です。また小さなアザミは、ダブルフィンガーリングとして、カブトムシはブローチとして着用できます。




色、素材、質感のコントラストで光と闇の間に生まれる儚い表情を映し出す作品。さまざまなコーティングを駆使し、光の反射を巧みに操ることで、生命の繊細な移ろいを物語ります。まだ輝きを宿しながらも、静けさへと向かう様を描きます。
この作品の真骨頂はホワイトゴールドで形成され、ブラックラッカーで強調されたシクラメンの花びらに約700石ものローズカットのダイヤモンドをセッティングし、まるでダイヤモンドのステンドグラスのような美しさを生み出している点にあります。また、ブラックコーティングされたチタンによって表現されたオーツムギの穂先には、ダイヤモンドが繊細にあしらわれています。
この小さな生態系には、2匹の昆虫も息づいています。毛虫はホワイトゴールドに丸みのあるブラックスピネルをあしらって制作されました。繊細な毛のディテールは、クリエイティブ・スタジオで用いられる絵筆の繊維から着想を得たものです。伸縮可能な構造により、柔軟な動きも表現できるよう工夫され、実際に地を這っているかのように姿勢を変幻自在に変えることができます。蝶は翅を広げた姿で表現され、ホワイトゴールドにダイヤモンドをスノーセッティングし、ブラックラッカーがあしらわれています。ホワイトゴールド製の花器にも、全面にダイヤモンドがスノーセッティングされています。
シクラメンには回転構造が組み込まれ、ブレスレットまたはブローチとして着用可能なマルチウェア作品となっています。オーツムギはヘアジュエリーとして、毛虫はブローチとして、そして蝶はヘッドジュエリーとして着用できます。




自然が静かに闇へと移ろい、影が広がり、夜の訪れを予感させます。黒と白の強いコントラストをダイヤモンドの輝きがさらに強調し、徐々に深まる闇の中に浮かび上がります。
アイリスは、マットブラックの花びらにホワイトゴールドとダイヤモンドが有機的なラインを描き、表面や輪郭にアクセントを与えています。藤は、作品の軽量化と耐久性という、相反する条件を両立させるという難題を乗り越えて完成しました。セラミック、チタン、アルミニウムといった軽量素材を巧みに組み合わせることで、ボリューム感を損なうことなく、重量わずか150グラムに仕上げました。葉や花びらに施されたパヴェセッティングのダイヤモンドは、かすかな光が差し込んでいるかのようなニュアンスを作品に与えます。
コンポジションの下部には、一匹のクワガタムシがそっと潜んでいます。チタンで造形されたボディには、ホワイトゴールドの縞模様が施され、ダイヤモンドの象嵌により繊細にきらめきます。この小さな生態系を支えるブラックアルミニウム製の花器には、ブラックスピネルがパヴェセッティングされています。
アイリスはショルダーブローチ、藤はヘアジュエリーもしくはブローチとして着用できるマルチウェア作品です。クワガタムシもブローチとして着用できます。




黄昏が訪れ、刻々と深まる闇の中で、残光が超自然的な輝きを放ちます。
悠々と枝を伸ばし咲き誇るマグノリアの姿を写実的に表現するため、メゾンの職人たちは本物のマグノリアを3Dスキャンし、細部に至るまで丁寧に再現しました。全体をアルミニウムで加工し、自然のあるがままの不均衡な姿を捉えながら、マグノリア特有の水平に広がるシルエットを表現しています。ブラックセラミックコーティングを施したアルミニウム製の花びらには、ダイヤモンドが直線状に並び、繊細な輝きを放ちます。雄しべは、ブラックロジウムとルテニウム仕上げを施したホワイトゴールドで精緻に形作られ、ダイヤモンドがセットされています。
そして、この光と影が交差する世界を、一匹のナナフシが静かに探索しています。その姿はロジウム仕上げのホワイトゴールドで象られ、ボディと翅はグレインセッティングによりダイヤモンドで装飾され、限りなく繊細な輝きを纏っています。このコンポジションは、マットな質感のブラックコンポジット素材の花器に収められています。
マグノリアはヘッドジュエリーまたはクエスチョンマークネックレスとして着用でき、ナナフシはブローチとして身に纏うことができます。




コレクションを締め括る作品では、自然のひとつのサイクルの終焉を写し取ります。最後の光が消え、すべてが闇に溶けてゆく様を描き、完全な暗闇への深い探求を誘います。
この作品の最も革新的な要素は、ポピーの花に隠されています。花びらはマットブラックチタン製で、内側には手彫りで花脈が刻まれています。表面は可視光の99.9%以上を吸収するベンタブラック®という特殊な物質でコーティングされ、限りなく完全な黒を追求することでこのコレクション全体の流れを締めくくります。花芯にはブラックスピネルが通常とは逆向きにキューレット(先端部分)を上向きにしてセットされ、奥行きある表情を生み出しています。
その傍らで、スイートピーがブラックスピネルで彩られたチタン製の枝をしなやかに広げています。その花びらは、丁寧に彫刻を施した黒のアヴェンチュリン ガラスとオニキスで仕立てられ、その限りない繊細さを物語っています。
そして、このほぼ光の無い世界に、蝶が幽玄の気配を纏い、静かに佇んでいます。ボディはマットブラックチタンにブラックスピネルをあしらい、翅はこのために開発された漆黒でありながら透明感を併せ持つ特別なガラスで作られています。これらすべてを収める花器もまた、ブラックサンド(黒砂)を3Dプリントで成型した独創的な作品です。
ポピーはヘッドジュエリーまたはブローチとして、また、4つのスイートピーの花は複数のブローチとして自由にスタイリングを楽しみ、身に纏うことができます。蝶は、マグネット式の留め具によってショルダーブローチとして着用することで、人の身体に舞い降りたかのような姿で装うことができます。
本エピソードでは、ブシュロンCEOのエレーヌ・プリ=デュケンと、クリエイティブディレクターのクレール・ショワンヌが登場します。メゾンを率いるデュオである二人の特別な関係性について、初めて語ります。