イノベーション - カプセルコレクション

技術的革新を用いて、新しい価値観を生み出す。創業時より受け継がれるこのスピリットによって、メゾンはジュエリー制作における限界を押し広げています。この取り組みは、ハイジュエリー コレクションを起点とし、アイコン コレクションにも新たな素材や技術加工が用いられました。

2024 -   Quatre 5D Memory(キャトル 5D メモリー)

ジュエリーに音のデータを刻み、水の記憶を閉じ込めるため、「5D メモリー」技術が採用されました。これは、サウサンプトン大学教授であり、SPhotonixの最高科学責任者であるピーター・カザンスキー氏によって開発された光データースト―レージ技術であり、ナノスケールでの情報記録を可能にします。このような最先端技術をハイジュエリーメゾンが採用するのは初めてのことであり、テキスト、画像、動画、音声といった情報を、フェムト(1000兆分の1)秒レーザーでバイナリーコードとしてガラスに記憶するという高度な技術を用い、刻まれたデータ情報を数十億年にわたって残すことを可能にしました。また、メゾンはこの特別なクリエイション制作のために、革新的な素材であるGlassomer®(シリカガラス)を採用。強靭かつ透明度の高いこの素材により、長い年月を経てもその美しさと刻まれた情報を保ち続けることが可能になりました。IRCAMによって開発された技術を用いて刻まれたオーディオデータは、クル ド パリのデザインの中の一部に納められています。

2022 - コファリット®

喜びを2022年、クレール・ショワンヌは、メゾンのアイコニックなコレクションである「ジャック ドゥ ブシュロン」にコファリット®を採用することで、プレシャス(価値ある、貴重なもの)の概念を再定義しました。コファリット®は地中に埋めるなど限定的な使用用途しかなく、これ以上の有用性をもたないとされる産業廃棄物をガラス固形化し、不活性化させたものです。

 

コファリット®をジュエリーに使用するための加工工程には、何か月もの研究と試行錯誤が必要でした。

メゾンはこの難題に立ち向かい、有用性が無いと考えられていた素材の価値を再定義し、プレシャスなものへと生まれ変わらせることができたのです。

2021年 - ホログラフィック

宝飾業界以外の企業とコラボレーションし、ジュエリーを完成させることもまた、一つの革新といえます。2021年、メゾンは高度な技術を駆使してガラス製品を製造する、1665年創業のフランス企業、サン・ゴバン社に声をかけました。

このコラボレーションにより、高温で溶かしたメタルをスプレーで10層に塗り重ねるホログラフィック・コーティングが実現。光によって色彩の変化が生まれる「キャトル」と「ジャック ドゥ ブシュロン」のジュエリーが誕生しました。

2020年 - デニム

2020年、メゾンはデニム素材を使用した「キャトル」のリングとバングルを発表しました。クレール・ショワンヌは、ホワイトゴールドやダイヤモンドを組み合わせることで、デニムをプレシャスな領域へと引き上げたのです。この画期的な素材な組み合わせは、メゾンの研究開発部門の専門知識によって実現されました。

創造する自由

「初めて」があふれる歴史

メゾンの歴史は常に自由な精神に貫かれており、たくさんの「初めて」にあふれています。まさにそれが、今日のブシュロンのクリエイティビティの基盤となっているのです。 

「プレシャス」の新たな考え方

ブシュロンにおいて、すべてのハイジュエリー制作は「夢」を思い描くことからスタートします。 イメージが完成した後、メゾンに継承されるサヴォワールフェールと最先端技術を駆使し、そのクリエイティブなアイディアを具現化させていきます。毎年発表するカルトブランシュ コレクションは、ハイジュエリーの限界を押し広げ、その革新的なクリエイションで「プレシャス(価値ある、貴重なもの)」の概念を再定義しています。